葛根湯の効果的な使い方と副作用

2015年12月14日

風邪のときによく進められる漢方薬に「葛根湯(かっこんとう)」があります。最近はドリンクタイプなどいろいろな種類も出ているので、目にする機会も多いのではないでしょうか。

ところで、葛根湯ってどんな薬で、どのような効果が期待できるのでしょうか?

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葛根湯の効能は?

葛根湯といえば風邪のときに飲む薬というイメージが強いですが、漢方薬で有名なツムラのサイトによると、実は風邪のほかにも以下の効能があるといわれています。

かぜの引き始めの悪寒、発熱、頭痛、項背部のこわばり、肩こりなどを和らげます。
頭、首、肩、胸部(乳房)などの痛みや炎症を和らげます。
じんましんのかゆみ、はれ、赤みを和らげます。
通常、比較的体力のある人の、炎症性あるいは疼痛性疾患の初期、慢性炎症性疾患の急性増悪期などに用いられます。

なお葛根湯は、名前のもとになっている葛根のほか、麻黄(まおう)・桂枝(けいひ)・芍薬(しゃくやく)・大棗(たいそう)・生姜・甘草の7種類の生薬(材料)からできています。

葛根は字の通り葛の根で、麻黄・桂皮とともに発汗・解熱などの効用があります。桂皮・芍薬・甘草などには鎮痛作用もあるそうです。その他、麻黄には咳止めの効果もあるなど、トータルでいろいろな症状に効くようになっています。

落語に「葛根湯医者」という話があります。どんな症状の患者にも葛根湯を処方し、最後には付き添いにまで葛根湯を飲ませるというオチの話です。この話は、やぶ医者の話ですが、反面葛根湯がいろいろな病気に効くという意味にもとることができそうです。

葛根湯を飲む時期と効果的な飲み方

しかし、「風邪をひいて葛根湯を飲んだけどなかなか良くならなかった」という経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

葛根湯を飲むタイミング

葛根湯はとても効く薬なのですが、飲むと効果的な時期があるというのです。

葛根湯を飲むのにベストの時期は、

  • なんとなくだるさを感じる
  • ゾクゾクっとした寒気を感じる
  • 頭痛や首筋から方の痛みを感じる

といった風邪の初期症状のときなのです。

葛根湯の効果は、風邪の初期症状のときに熱を上げることで外部から侵入したウイルスを弱らせ、ウイルスが弱った後は発汗を促して体温を下げるということなのです。しかし、すでに熱が上がって汗をかいてしまってからでは、すでに葛根湯ではほとんど効果はないのです。

また、最初から悪寒より発熱がひどかったりのどの痛みを感じるタイプの風邪にも葛根湯の効果は見込めません。さらに、体力がない人には葛根湯の作用は逆効果になることもあるので注意してください。

葛根湯が体質的に合わない人

また、葛根湯が体質的に合わない人もいます。

日ごろから暑がりでよく汗をかいている人には、葛根湯の効果はあまり期待できません。また、胃腸が弱い人にもお勧めできません。

このような体質の方は、薬を買うときに薬剤師さんなどに相談したほうがいいでしょう。

葛根湯の効果的な飲み方

また、葛根湯には効果的な飲み方があります。

まず、飲むのは食前、もしくは食間にします。食間の場合は飲食後少なくとも2時間はあけます。つまり、空腹時に飲むといいということです。

胃の中がからの状態で飲むほうがよく吸収されます。逆に胃の中にものが入っている時は十分な効果が期待できないそうです。

また、冷たい水ではなく白湯で飲むことも重要です。冷たい水ではやはり十分な効果を期待できなのいのだそうです。

葛根湯の副作用

基本的にあまり重い副作用は確認されていませんが、胃の不快感や吐き気などが起こることが考えられます。また、効きすぎて動悸、不眠、発汗過多といった症状が出ることもあるようです。また、甘草の効能によりむくみや血圧の上昇が見られることもあります。

ともかく、何か違和感を覚えたら早めにお医者さんに相談するようにしてください。