桜餅は関東と関西で違うってほんと?桜餅の由来と各地の桜餅

2021年9月7日

春らしい和菓子の代表といえば“桜餅”ですが、同じ日本でも関東と関西、そして各地で桜餅にも違いがあります。

今回は色んな桜餅の種類と由来や歴史、おすすめの和菓子店など、桜餅情報をまとめてご紹介していきます!

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桜餅の由来と歴史

地方によって少し違う桜餅ですが、その由来は同じだと考えられています。

1691年から長命寺で門番を務めていた山本新六さんが、お寺に訪れる客人をもてなすために隅田川の桜の葉を使って作った菓子がはじまり。

好評だったのか露天で販売をはじめ、あっという間に桜餅屋を構えたとか。

1691年ですから、300年以上の歴史があるということですが、明治大正期の『紫草』では1804~1818年頃に作り始めたと書かれており、

そもそものはじまりは今のところはっきり分かっているわけではないようです。

桜餅、関東と関西の違いって?各地の桜餅は?

代表的な桜餅は関東の長命寺江戸風と関西の道明寺上方風があります。

桜餅の起源となった関東の長命寺江戸風では、主に小麦粉を使用した生地を焼いたものでこしあんを包んでいます。

包み方は二つ折りか円筒状で横からこしあんが見えるものがほとんどですが、まれに袱紗折りにして完全に包みこんだものもあります。

一方、関西の道明寺上方風では、主にもち米を蒸して石臼などで引いたもので餡を包み、扁平型に形成します。

もち米は粒を完全に潰しきらず、つぶつぶ感を残した状態で作るので、独特の食感が関西の桜餅の特徴にもなっています。

関東の長命寺風は東北地方や関東甲信地方、静岡、島根、鳥取などに分布し、関西の道明寺風は北海道や東北の日本海側、中部地方、関西以西に分布。

全国的には関西風の桜餅の方が多いようですね。

その他には白餅を使った俵型の長八さくらもち(桜葉もち)や、長命寺に似ている焼いた生地で餡を挟んだひとひら桜餅があります。

全種類に共通しているのは塩漬けの桜の葉で表面を包んでいること。

どっぷり関西育ちの私は関西風の食感がやっぱり一番!と思ってしまいます(笑)。

桜餅に使う桜の葉っぱの産地は?

かつて隅田川の桜の葉っぱで作られたという桜もち。

しかし、現在桜餅に使う桜葉の塩漬けのほとんどは、伊豆の松崎町で作られています。

なお、桜葉に使う桜の種類はオオシマザクラの葉。松崎町周辺では、収穫しやすいように人の背丈くらいの大きさに育てられた桜葉畑もよく見かけます。

なお、桜葉の産地松崎町の桜餅は上にもあげた長八さくらもち(桜葉もち)。桜葉2枚で餡入りのお餅をサンドしてあります。

桜餅がおいしい、おすすめの和菓子屋さんはここ!

種類に関係なく、桜餅がおいしいと評価の高い和菓子屋さんをご紹介します。

春のぽかぽか日和の中、是非のんびり味わってみて下さい!

鶴屋吉信

創業から200年以上の歴史を持つ京菓子の有名店です。

小ぶりで食べやすいサイズの関西風道明寺桜餅が季節の人気商品です。

路面店は少ないですが、全国の百貨店の多くにお店を構えています。

すずめや

東京都豊島区にある、どらやきで有名なすずめや。

こちらの桜餅はもちろん関東風ですが、ちょっとした感動があるほど美味とか。

一店で売り切れ次第閉店のお店なので、見つけたら即買いしたいですね!

茂助だんご

東京都中央区にある築地市場の中にあるお店茂助だんご。

東京ですがこちらの桜餅は道明寺風でどしんとした大きめサイズ。

あっさりしているのでぺろっと食べ切れてしまうようです。

和菓子処 大角玉屋

東京都に3店舗を構える大角玉屋の桜餅は関東風の長命寺江戸風。

贈りものに喜ばれそうな濃い目のピンクの餅と、桜の葉からは、

塩漬けの桜の花がちらりと覗いています。