餞別の贈り方!祝儀袋の正しい書き方は?値段の相場はある?

2021年9月7日

引越しや転勤などのお別れの際に渡す餞別は日本の古くからの風習です。

どんな贈り方をするのか、また一般的な相場はいくらくらいなのかなど、餞別の歴史やしてはいけないルールなどもご紹介していきます!

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じつはとっても長い、餞別の歴史

餞別の元になった習慣は、平安時代の『土佐日記』にも記述があり、ものすごく古い日本の習慣だということが分かります。

餞別の「餞(はなむけ)」には「馬の鼻向け」の意味があります。

「馬の鼻向け」は見送る側の人が所有する馬の鼻を、旅立った人の目的地へ向けて旅の無事と安全を祈ったことから、のちに「餞別」と呼ばれるようになりました。

祈願するだけでなく、金銭や物品を贈ったり宴を開いたりと、さまざまな方法で行われてきました。

餞別の起源は「送別会」の起源でもあるのです。

ご祝儀袋のルールは?

最近では、移動の際の邪魔にならないようにと、金銭でお渡しするのが一般的になってきています。

お別れは寂しいものですが、餞別に使われるのはご祝儀袋です。

どうしてかというと、餞別を渡す機会を見ると分かりますが、転居(引越し)異動転勤退職長期出張旅行留学など。行った先でも幸せに、ご活躍されますように、という意味で渡すためです。

ご祝儀袋は、基本的には紅白蝶結びの水引のものを使用しますが、新婚旅行などの場合は少し華やかな物にしても構いません。

餞別の相場はどれくらい?

ひとくちに餞別と言っても、渡す機会によって少し相場は変わります。

会社の部署やグループで贈る場合には、会社内で『○○の場合は一人いくら』となんとなくルールがある会社もあり、それに従って集めることも多いようです。

【転居(引越し)・旅行・留学】などで、グループで贈る場合は、一人あたり500~3000円程度を集めてお渡しします。

個人の場合は1000~5000円程度。

【異動・転勤】などで、グループで贈る場合は、一人あたり1000~3000円程度を集めてお渡しします。

個人の場合は3000~5000円程度。

【退職】で定年退職ではない人にグループで贈る場合は、一人あたり500~3000円程度を集めてお渡しします。

個人の場合は3000~5000円。

【定年退職】する人にグループで贈る場合は、一人あたり1000~5000円程度を集めてお渡しします。

個人で贈る場合は、5000~30000円程度。

ご祝儀袋の正しい書き方!してはいけないことって?

餞別は目上の相手に対して贈るのは失礼にあたるので、基本的には、個人として餞別を贈ることはしてはいけないとされています。

部署やグループとして贈るのはOKな場合もありますが、その場合もご祝儀袋への書き方はポイントがあるので大切です。

書き方は「御餞別」「御礼」「おはなむけ」の3種類です。

退職では、定年退職や、目上の人が退職する場合は「御礼」と書きます。「御餞別」と書いてお渡しするのは失礼にあたります。

移動転勤出張旅行などは、個人で贈る場合は「おはなむけ」、グループや部署で贈る場合は「御餞別」と書きます。

転居(引越し)では、「御餞別」「御礼」「おはなむけ」の中から、友人なら「御餞別」「おはなむけ」、お世話になった方なら「御礼」など、相手との関係を考えて書き方を選びます。

新築に移る場合は餞別を省略し、「新築祝い」をする方が喜ばれます。

物品を贈る場合でも、ご祝儀袋と同じルールで書きましょう。