ヒガンバナの不思議…別名・毒・名所・時期について

ヒガンバナ(曼珠沙華)とは

曼珠沙華(マンジュシャゲ)は、秋の彼岸のころに田畑のあぜや川の土手、そして墓地などで群生して真っ赤な(時々白いものもある)花を咲かせる植物です。

スポンサードリンク


彼岸花(ヒガンバナ)と言ったほうが通りがいいかもしれません。毎年、天候にかかわりなくちょうど彼岸のころに咲くという意味とともに、毒をもつ植物であり、食べたら「彼岸」=あの世に行ってしまうという意味でヒガンバナと呼ばれるようになった、という説もあるようです。

曼珠沙華の多くの異名

実はこの花、曼珠沙華や彼岸花のほかにもさまざまな呼び方があるのです。

「幽霊花」(ユウレイバナ)・地獄花(ジゴクバナ)・「死人花 」(シビトバナ)などと、日本では不吉な花というイメージで呼ばれています。これは、花の持っている毒性のほか、よく墓地に植えられ ていることからきたイメージのようです。また、後述する植物としての特徴から「葉見ず花見ず」(ハミズハナミズ)と呼ばれることもあ るようです。

一方で「曼珠沙華」とはサンスクリット語で「天上に咲く花」という意味であり、「幽霊花」などの呼び名とは全く逆のとらえ方と言っていいでしょう。

縁起の悪い墓地に咲く花なのか、それとも天上に咲く花なのか…。なかなか調味深いところです。

なお、調査によるとヒガンバナの別名は日本語で1023確認出来たそうです。

ヒガンバナの別名参照

不思議な植物

ところでこの曼珠沙華、夏の時期には地上に出ている部分はすべて枯れ、夏眠しています。しかし、時期が来ると突然花茎だけがするすると地上に伸びてきて先端に派手な真っ赤な花を咲かせます。この時の成長の速度は速く、1日に数センチも伸びることがあるので、今まで何もなかったところに突如花が出現したように見えるのです。また、花が咲いている時は葉がなく、まるで植物らしからぬ印象を受けます。

では葉はないのかというとそうではなく、花が終わり花茎が枯れたころに、今度は地面から直接細長い葉が伸びてきて、葉だけで冬を越すことになります。

このような不思議な成長の仕方も、曼珠沙華が不思議な植物ととらえられる一つの理由だろうと思います。

ヒガンバナ

曼珠沙華の毒

この曼珠沙華、毒があることが知られています。特に地下の鱗茎(リンケイ)と呼ばれるところにアルカロイドの成分が多く含まれており、人間でも食べればおう吐や下痢、ひどければ中枢神経のまひを起こして死に至ることもあるそうです。

しかし、この性質を、人間は古くから利用していたようです。

薬として利用することはもちろん、動物が毒性を嫌って近づかないため、他の畔や土葬時代の墓地周辺に植えて、動物除けにしたのだそうです。
ほかにも、毒をもっている曼珠沙華の鱗茎には良質なでんぷんが多く蓄えられていることもあり、飢饉のときに毒を抜いて食用にされたこともありました。

このように人間が古くから曼珠沙華をいろいろなことに利用してきたのですが、そのことを物語るのがこの植物の繁殖の特徴と、その分布の広さから知ることができます。

曼珠沙華は実は中国大陸から持ち込まれた植物であると考えられていますが、実は種子を作らず、地下の鱗茎を伸ばして繁殖していきます。そのため、一か所に群生を作ることはあっても、種子によって子孫を遠くまで運ぶことはできません。つまり、現在日本各地に生えている曼珠沙華は、すべて人間によって植えられたものであると考えられるのです。

このように、美しさ・華やかさとともに不思議さや不気味さをも伴う曼珠沙華、なかなか魅力的だとは思いませんか?

ヒガンバナの群生を見に行こう

川の土手や他の畔、森林の中に群生し、真っ赤なじゅうたんのように見える曼珠沙華の群生は、秋の花の中でも独特の魅力があります。
身近なところでも見ることができる曼珠沙華ですが、全国にはとくに名所と言われる場所がいくつかあります。そのような場所は確かに見応え十分です。
機会があったら、ぜひ一度訪れてみてください。

巾着田曼珠沙華公園(埼玉県日高市)

蛇行した高麗川に囲まれた直径約500メートルの巾着型の平地に、約500万本といわれる曼珠沙華が群生しています。面積は22haあり、現在はほとんどが休耕田となっています。
なお、この地域では曼珠沙華のほかカワセミをはじめとしたさまざまな野鳥も見ることができます。
【交通】
・電車
西武池袋線高麗駅下車徒歩15分。
・バス
JR川越線・八高線高麗川(こまがわ)駅より国際興業バス、高麗駅経由飯能駅行に乗り「巾着田」下車徒歩約3分
西武池袋線飯能駅から国際興業バス、高麗川駅行・埼玉医大国際医療センター行に乗り「巾着田」下車徒歩約3分
※駐車場もありますが、台数に限りがあるとともに、周辺道路の混雑が予想されます。

矢勝川堤防(愛知県半田市)

東西2キロにわたって、約100万本といわれる曼珠沙華が咲きます。この川は新見南吉の『ごんぎつね』の舞台であり、1990年より市民の手により作中に出てくるヒガンバナを植え始め、名所になりました。近くに新見南吉記念館もあります。
【交通】
・電車
名鉄河和線半田口駅から徒歩8分(この辺りが曼珠沙華群生地の東の端であり、そこから西の端まで2キロほどの散歩道になっています。)
・バス(半田巡回バス)
名鉄知多半田駅より、市内の観光スポットを回ります(なお、休日のみの運行)。
・タクシー
名鉄知多半田駅駅前ロータリーより新見南吉記念館までの運賃が定額(片道1000円)になります。

津屋川堤防(岐阜県海津市南濃町)

3キロにわたって10万本の曼珠沙華が自生しています。
【交通】
・電車
近鉄養老線「美濃津屋駅」下車徒歩約10分
・駐車場有

鉢巻山展望所(長崎県大村市)

標高334mの鉢巻山山頂に100万本の曼珠沙華が群生しています。大村湾を眼下に見る360度の大パノラマが広がるところです。
【交通】
長崎自動車道大村ICから車で15分。
JR大村駅からバスで40分。



スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク