通販型自動車保険ってホントにお得なの? 保険料格安の理由について

2021年9月7日

色々なところで広告などを見るようになった通販型の自動車保険。さまざまな安心サービスのほか、従来型のものと比べて保険料が節約できるなど、家計節約の方法としての効果も強調されています。

しかし、実際のところ通販型自動車保険にすると保険料はそんなに安くなるのでしょうか。また、その安さの秘密はどんなところにあるのでしょうか。調べてみました。

※なお、通販が自動車保険の保障や注意点についてはこちらの記事もあわせてごらんください。

通販型自動車保険 保障は安心できるの? 問題点は?

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通販型自動車保険とは?

通販型自動車保険は、別名ダイレクト保険ともいわれます。

従来型の保険が、自動車のディーラーや保険代理店を通して販売されるものだったのに対し、通販型自動車保険は契約者に対して保険会社が直接保険を販売するという点に違いがあります。

保険料に関しては、それぞれの契約条件によっても違いがあるので一概には言えませんが、私の経験では従来型の保険で年額8万円台だった保険料が、同じ契約条件でも3万円台になるなど、確かに大幅に保険料の節約につながる場合もあります(ただし、あとで述べますが逆に保険料が割高になる可能性もあります)。

通販型自動車保険の安さの理由は?

保険販売コストのカット

従来の保険は、顧客は自動車ディーラーや保険代理店を通して保険の契約をしていました。

この際、代理店を通して契約すると、大体保険料の15パーセントが代理店の取り分となります。代理店を通さず保険会社が直接契約者に保険を販売する通販型の保険では、まずこの15パーセントがコストカットできます。

また、従来型の保険会社は、ディーラーや保険代理店を回る営業担当の社員を多く抱えています。この社員は30代で年収1,000万を超えるような人も多いとのことですが、彼らの役割はディーラーや保険代理店に自社の保険を売ってもらうよう働きかけることです。

というのも、代理店は複数の保険会社の代理店を兼ねていることが多いのですが、保険の内容自体は各社似たり寄ったりなので、代理店の気分次第で顧客に他の会社の保険を勧めてしまうこともあり得るわけです。そのため、営業社員の身を切るような営業によって自社の保険契約を勧めてもらえるよう営業する必要があるのだそうです。

なお、そのような従来の保険会社の営業形態だと、これらの営業社員の活動の拠点となる各地区の支店を構えるための費用も発生します。

このような営業費用が重なることで、従来の自動車保険は高いコストが必要だったのです。それに対して通販型の保険の場合、以上のような保険販売のための費用は不要なので、それだけでもかなりのコストカットになるのです。

リスクの細分化

コストカットとともに重要なのが、保険を販売する際のリスクの細分化です。

従来よりもかなり安く保険を販売したとしても、顧客が事故を起こさない限り保険会社は利益が出ます。そのため、車の年間使用距離や使用目的、免許証の色など様々な条件の中から事故を起こすリスクの低い顧客を選び、安い保険料を提示して契約します。逆に事故のリスクが高い顧客に対しては割高の保険料を提示して契約しないわけです。

なお、どのような点のリスクに重点を置くかについては各保険会社によって異なります。そのため、見積りをしてみても従来の保険料と変わらなかったり、場合によっては高くなるという人も出てきます。

以上のように、通販型自動車保険の保険料が従来の自動車保険より格安であるのには、きちんとした理由があることがわかりました。もちろん、一部には保障内容など「削ってはいけないところ」を削っているのではないかとうわさされている保険会社もあるようですが、通常の単純な事故に関しては、契約通りに保障してもらえると思われます。

なお、実際の通販型自動車保険のサービスについては、以下の記事にまとめました。併せてごらんください。

通販型自動車保険 保障は安心できるの? 問題点は?